南相馬市役所への納品レポート(皆さんのご厚意・お気持ちを届けてきました。)
3.11以降、南相馬市役所とは幾度かお邪魔にならない程度に、連絡を取らせて頂いておりましたが、今回、皆様のご厚意を直接手渡しをしたく、車で訪問してきました。
弊社のようなレジャー産業は平和な日常のうえに成り立っています。 今回の様な大災害を体験すると、震災直後より仕事は全く手につかず、何か行動を起こさねばと、そればかり考えている毎日でした。
今回は、ウクライナ製の放射線検知器を車内に設置し、東京～もてぎツインリンク～福島県南相馬市へと向かいました。
※放射線検知器の警報音は、入手時のウクライナ(チェルノブイリ)の基本設定 0.30μ㏜/h で鳴るようにセット。
放射線の数値は、東京お台場の事務所で計測すると、0.13μ㏜/h程度なのですが、常磐自動車を栃木県へ向けて走ると、最初に警報が鳴ったのがなんと東京都を越えて千葉県柏から北茨城へ入ったあたりでした。 やはりスピーディのマップのとおりに飛散していることが確認出来ました。
11月28日(月)、前日にがツインリンクもてぎで行われた、スーパー耐久シリーズ2011最終戦のサポートの為に栃木県入りをしていた私は、朝9:00にホテルツインリンクを南相馬市役所へ向けて出発しました。常磐自動車道を北へ走ると、いわきあたりから警報が鳴り始め、行き止まりの為に広野ICで高速道路を下りる頃には、2.50μ㏜/h(約東京の20倍)の数値になっていました。(※ここまで145km約2時間)
Jビレッジそばの福島第一原発20km圏内の立入り禁止区域の道路上には検問が設置され、各地からの警察官により日夜警備されているようでした。本当に頭が下がります。
※ここでは結構な数値の放射線がでているのですが、防護服は着ていませんでした。
あと1時間も北上(50km弱)すれば南相馬市役所なのですが、閉鎖されていて通行できず、迂回路を教えて頂きました。このあたりは、避難指定区域だったりするので、車が纏めて駐車してあったり、海岸線の商店街は全て流されたままで、基礎のみが残された状態でした。
海沿いの道路をいわき市迄戻り、49号を郡山方面に少し行き田村市の手前から山道を飯館村経由で南相馬市へ向かいました。何とか明るいうちに着こうと結構必死でドライヴしました。 その間も警報は鳴り続け、飯館村へ入る頃には、見たことも無い様な数値 20.00μ㏜/h(約東京の150倍)で、人っ気のない田舎の山道をひたすら走り、怖さを覚えました。
夕方4:00頃にやっと南相馬市役所へ到着。なんと市役所でも警報が鳴っているので、スイッチを切って市役所へ入りました。
南相馬市民はここで生活をしているんです。
  南相馬市役所市民生活部環境衛生課環境保全係に、今回の皆様のご厚意で購入したガイガーカウンター2台を無事に寄贈を完了。
市役所内部へ入ると、4月の緊急状態と違い、もうみなさんいつもの市役所の雰囲気で落ち着いて仕事をされていて、少しだけ安心しました。
帰りは最短距離で、田舎道を飯館村経由で西へ走り(70km2時間弱)、東北自動車道二本松ICからお台場事務所迄(300km4時間)で無事夜到着する事が出来ました。
※驚いたのは、東北自動車道を二本松から下っている間もずーっと警報音が鳴りっぱなしでした。太平洋岸よりのみならず、以外にも西に行った内陸の東北自動車道でもかなり放射線が舞っていたんです。何となく国が線量を積極的に測り公表しない理由がわかりました。
途中飯館村で、一軒だけやっていた山の中のGS(非居住地)で給油したのですが、そこのご主人は夜は二本松の方まで避難され、通いで仕事をされていました。
未だ東京電力への賠償金請求は書面がわかりずらく、申請していないとの事でした。原発爆発時は肌が焼けるように痛かったそうです。
当時は200μ㏜/h(東京の1500倍)ぐらいあったそうです。今でもGSの側溝を計測すると、60μ㏜/h(東京の460倍)もありました。
そんなところで普段着で仕事をされていました。(放射線は見えないんです。) こんな広大な山林・野原をどうやって除染出来るの?
他人事ではありません。廃材処理をみんなで受け入れる事はしましょう。
今回は皆様方のご厚意で、現地で必要なものを届ける事が出来ました。 本当にご協力ありがとうございました。
来年も引続き行おうと考えています。 宜しくお願い致します。
レーシングワークス代表 豊広
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